アメリカとロシア 2014 9 13
2014年9月9日の「NIKKEI BPnet」には、
田原総一朗氏の評論がありました。
「ロシアだけが悪いのか? より客観的に見ることの大切さ」
「ロシア非難一辺倒の報道に違和感」
ウクライナ東部でウクライナ政府と親ロシア派が武力衝突する問題について、
日本の主要新聞の報道を読んでいると、「悪いのはロシア」という印象を受ける。
ウクライナ政府と親ロシア派武装勢力の代表が9月5日、
和平協議で停戦に合意した。
これを報じるときも、
「対ロシア 根強い不信感」「ロシア、時間稼ぎ狙いか」といった見出しがつけられていた。
停戦合意後も砲弾による攻撃がやまず、
「砲撃、親ロシア派か」といった報道が行われている。
ウクライナ問題をめぐる報道は、米国経由の情報も多く、
ロシアの味方をするわけでは全くないが、
そうしたロシア非難一辺倒の報道を見ると、少し違和感を覚える。
(引用、以上)
しかしながら、アメリカに安全保障を依存する日本としては、
「ロシアに対しては、ライオンのごとく吠え、
中国に対しては、借りてきた猫のように、おとなしい」というオバマ指針に、
従わざるを得ないと思います。
もちろん、こうした指針に対して、
不満を感じている日本人も多いでしょう。
そういう日本人は、「川柳」を作って、
不満を解消するしかないでしょう。
その「川柳」とは、以下の「川柳の日米関係」を読んでください。
川柳の日米関係 2014 1 4
2013年12月22日の日本経済新聞Web版には、このような記事がありました。
「倍返しできぬ甘ちゃん大統領」
2013年を振り返る「世相川柳」に、こんな作品があった。
倍返しできない「甘ちゃん大統領」は、だれか。
オバマ大統領らしい。
(引用、以上)
2013年の人気テレビドラマ「半沢直樹」では、
主人公である半沢直樹が、
「倍返し」という「2倍の報復」を示唆するセリフを言うことによって、
強い相手に対して、抑止力を発揮するという場面がありました。
このテレビドラマは、
いつの間にか、中国に「輸入」され、
中国においても、人気ドラマとなりました。
事態は、深刻です。
このような川柳が、外交関係者によって作られたならば問題ありませんが、
日本の庶民が作ったとなると、事態は、深刻です。
日本の有権者は、とっくの昔に、
オバマ大統領の本質を見抜いていることになります。
これでは、日本政府の外交の選択肢が狭くなってしまいます。
日本の有権者が、オバマ大統領のことを、
「倍返しできぬ甘ちゃん大統領」と見なしているならば、
安倍首相が取り得る選択肢も狭くなります。
下手なことをすれば、有権者からの突き上げがあるからです。
日本の有権者が、
オバマ大統領を「甘ちゃん大統領」と見なすのは、
仕方ないことかもしれません。
オバマ政権は、シリア問題(2013年当時)に関して、
迷走に次ぐ迷走で、挙句の果てには、
アメリカにとって宿敵であるはずのロシアから、
助け舟を出してもらうような状態でした。
温厚な日本人が、オバマ大統領を「甘ちゃん大統領」だと思っているならば、
当然、中国では、多くの人民が、そう思っているでしょう。